VIVIANE COSMICAインタビュー：今の時代に最も重要な意識の変容、進化をアートでサポートし、そのエネルギーが鑑賞者から周りに循環するアクティベーションアートの制作を志すアーティスト
2023.12.24
幼少期を大自然に囲まれたニュージーランドで過ごし、子供の頃から森羅万象の神秘や宇宙に惹かれていたというアーティストのVIVIANE COSMICA（ビビアン・コズミカ）。NYでイラストを学び、日本でモデルとして活動したあと、アートディレクターとしてクリエイティブ活動を続ける中、2022年11月の赤銅色の皆既月食を観たことをきっかけに宇宙の絵を描き始める。物質社会の価値観に染まってしまった我々現代人が本来の自分に目覚めるという意味での「目覚め」が重要なキーワードとなる今、彼女の「STELLAR ORIGINS 」のシリーズは、アートが私たちが内なる宇宙につながるための媒介となるのではという予感を抱かせるようなエネルギーに溢れる作品だ。現在、個展を開催中のVIVIANEにメールでインタビューを行った。
ーー出身地を教えてください。どんな環境で育ったのですか？ ビルに囲まれた都会？ 自然に囲まれたところですか？
「子供の頃はニュージーランドの田舎に住んでいました。大自然に囲まれて育ち、そこにはたくさんの植物と動物たちがいました。カマキリのジョージ、お隣さんの猫のモーフィアス、自分で育った一本のひまわり、たまに遊びにくるハリネズミ、屋根に住んでいるポッサム、HSP気質（感受性が強く敏感な気質）な子供の頃の私には最適な環境でした」
ーー幼少期から森羅万象の神秘や宇宙に惹かれていたとのことですが、幼い時はどんな子供だったのですか？
「幼少期はシャイで、いつも一人で絵を描いたり、変わってる子とよく言われました。「そこに小人が沢山いるよ」とか「オーブが飛んでる」など、不思議なこと言ってたらしいです。お隣さんの猫のモーフィアスと家で留守番していた時、テレビで怖い広告が流れてきて、枕で目を隠したつもりでしたが、なぜか枕の真ん中が消えてテレビが見えてしまうという透視っぽい不思議な体験をしたのを覚えています」
ーーNYのアートスクールのParsonsではイラストを学んだとのことですが、当時好きだったイラストレーターやアーティストは誰ですか？
「色々あって、Parsons には二年間しかいられなかったのですが、当時はトイデザイナーになりたくて、イラストを専攻しました。キャラクターデザインが好きで、空想のキャラクターの名前と性格を作るのがすごく楽しかったです。当時はKAWSさんが一番気になってたかな？ぐらいです（笑）。Parsonsにいた時、面白いエピソードがありました。ある日、学校で知らない子とすれ違って「かわいい人だな〜」とじーっと見ていると、肩に「量子」のシンボルのタトゥーがありました。そのシンボルをみた瞬間、マトリックスの白ウサギのタトゥーのシーンと同じく、自分の中で何かが目覚めました。「なんだかわからないけど、この謎の感動をもっと知りたい！」という気づきが生まれたんです。その後、学校の隣の本屋さんでよく現実逃避をしてました。その本屋さんは入口の辺りには普通の本が置いてあったのですが、ちょっと奥に行くとヨガや瞑想、マインドフルネスなどの本が置いてありました。そこから更に進めば進むほどDEEPになり、一番奥へ進むとスピリチュアルな本のエリアにたどり着きました。そこで「謎の感動の正体はこれだ！」と、ずっと探してたものを見つけた気分でした。人生の経験によって得た知識やランダムに降りてくる直感みたいな情報がそのままいろんなの本に書かれていて、ずっと空っぽだった心の器がやっと満ちた気がしました」
ーー2022年11月の皆既月食をきっかけに宇宙の絵を描き始めたそうですが、その時の自分の中での変化や体験について教えてください。
「この数年間、モデルを引退して夫と制作会社を経営していました。クリエイティブなのに固いということに気づき、もっと自分らしく面白いことも同時にしたいとずっと思っていました。そんな気持ちを心のどこかに持ちつつ、2022年11月の皆既月食の日に、「インスピレーションをくれ！！！」と、真っ赤な月に強く祈りました。気のせいなのかもしれませんが、次の日いきなりモチベーションが湧いてきて、宇宙の絵を描き始めました。昔からスピリチュアルのコンセプトをアートで表現したいという願望があったので、色々な素材を使って試行錯誤して描いていく中で、STELLAR ORIGINSのスタイルにたどり着きました。「これ超私らしいじゃん！ なんでもっと早く気づかなかったんだろう？」と思ったのですが、世界のできことやこの年でしか知り合えない方々とのご縁のタイミングがあると思うので、全てのことには理由があって、宇宙に用意された完璧なタイミングがあるというのを感じました」
ーー今回の個展のタイトル「STELLAR ORIGINS」について教えてください。どんな意味でしょうか？
「古代から人間は星に惹かれ、まるで魂のルーツを辿っているように、探し続けています。私たちは星からやってきて、私たちは星そのものです。人間は自分の居場所を探る生き物です。人生でさまざまな試練や経験をすると、防衛本能で色々なバリアとレイヤーを重ねていき、やがて社会に合わせた人格が作られます。このレイヤーを一枚一枚剥がしていくと、元の姿が現れます。その真実の姿は、光そのものなのです。「自分の本来の姿を思い出して！」「光のルーツを思い出して！」というメッセージをタイトルに含んでいます。STELLAR = 星、ORIGIN = ルーツです」
ーー自分が受けたインスピレーションをそのまま作品にするのは簡単でしたか？ 難しかったですか？ 難しかった場合、何が一番難しかったですか？
「とても簡単でした！（笑） 昔からインスピレーションが降りてくるとトランス状態みたいになり、そのまま音や絵で具現化します。自分の意思を保ったまま、今まで学んだ絵描きの技術を掛け合わせて、一般的に受け入れやすいビジュアルを意識しました」
ーーこれからの時代、意識が変容し、目覚めていく人がどんどん増えるかと思いますが、Vivianeさんはスピリチュアルでいるために日常的に何かやっていることはありますか？
「子供の頃から朝と夜は必ず祈ってます。毎日歯を磨く、お風呂に入るのと同じく当たり前にやっています。特に信仰がなく、誰かに祈るというより、毎日繰り返して願い事を言うと信念ができ上がります。そして、それは実現する確率がかなり高いです。自分（内在宇宙）との会話の一種だと思います。みんなと同じく、アンテナみたいに毎日いろんなエネルギー（人の感情、電波、情報など）をバンバン受けているので、毎週そのエネルギーを自然に返す意識をしています。夏は海、冬は本物の温泉で流しています。とにかく自然の水の力を貸りています。そして一番大事なのはいわゆるマインドフルネスです。嫌なことがあったら、「この経験からなにを学んだ？」と、客観的に観る努力をしています。「なんで嫌なの？」と、自分の中の何が反応しているのかを見つけ出す。自分の嫌な部分を無理に変えなくていいんですが、気づくだけで大きな変化が起きます」
ーースピリチュアル関連で好きな本があれば教えてください。
「沢山ありますが、ニューヨークの本屋で一番最初に私の心を奪った本は江本 勝さんの『水からの伝言』の英語バージョンです。水に「サンキュー」って言ったら、水の結晶が綺麗な形になるという素敵な本です。そして、最近すごく流行り出したけど、直でインナーチャイルドに触れることのできる本は『アミ 小さな宇宙人』です。物語かもしれませんが、メッセージは確かです。（しかも本のカバーをちびまる子ちゃんの作家さんが描いてます♡）」
ーー作品を通して伝えたいメッセージは？
「世界で色々なことが起きてます。みんなそれぞれの役目があって、いろんな方法で助け合っています。私の場合は、作品を通して意識の面からサポートしたいと思っています。一人一人の内面宇宙が進化すれば、結果的に世界もキラキラな方向に進化すると信じています！」
ーーこれからどんな作品を作っていきたいですか？
「まだ決めてないです！その時のフローと世界の動きに任せます！」
【プロフィール】
VIVANE COSMICA ビビアン・コズミカ
幼少期から森羅万象の神秘や宇宙に惹かれ、スピリチュアルを探究しました。 ニューヨークのPARSONS SCHOOL OF DESIGN でイラストを勉強し、アートの世界に足を踏み入れました。その後、日本でプロモデルとして活動し、大手クライエントの広告などに出演し、様々な舞台で活躍しました。モデルを引退後、現在は制作会社のアートディレクターを務め、写真、動画、デザインな どのクリエイティブ活動に従事しています。
2022年11月8日の皆既月食をきっかけに、パワーとインスピレーションを得て、宇宙の絵を描き始めました。その半年後、「STELLAR ORIGINS」というアートシリーズを発表しました。我々の魂のルーツを思い出させるため、宇宙のスピリチュアルな一面を絵で表現。この不安定で大きく変動する時代において、最も重要な「意識」の進化をサポート。 ドミノ倒しのように、作品を鑑賞する人が絵に埋め込まれた宇宙シンボルを感じ取り、そのエネルギーを自分の人生で活用し、他の人にパスするようなアクティベーションアートを目指します。
【開催概要】
タイトル：VIVIANE COSMICA 個展 ”STELLAR ORGINS III“
会期：2023年12月6日(水)~2024年1月9日(火)
会場：阪急メンズ東京 7階 ＋ DA.YO.NE. Gallery
時間：平日12:00~20:00 / 土日祝11:00~20:00
※12月31日(水)11:00~17:00 / 1月2日(金)10:00~17:00
■+DA.YO.NE.GALLERYとは
WEGO放課後アート部やラフォーレ原宿の「愛と狂気のマーケット」などで、新しい アーティストの発掘や育成をライフワークとして行なっている<米原康正>が、阪急メンズ東京とタッグを組み「若手アーティストの発掘と育成」をテーマに ”いま注目の“、 ”ブレイク間近“ のアーティストをキュレーションし、月替わりで紹介していくという自身の名前を冠したフ ラッグシップギャラリーです。
ホームページ：https://dayonegallery.com/
Instagram: @plus_dayone_gallery
writer： Atsuko Matsuda