写ルンですで振り返る「鉄工島FES 2018」
2018.11.09
「Humming」Keeenue
モノづくりの最前線、東京都大田区の鉄工所が集まる島「京浜島」で繰り広げられる音楽とアートの祭典「鉄工島FES 2018」が、2018年11月4日(日)に開催され、現役で稼働する鉄工所を舞台に多種多様なジャンルのライブやアートワークの展示が展開された。
「鉄工島FES」は“工場 x アーティスト”をテーマとし、今年で2回目の開催。2016年に京浜島に誕生した滞在制作型アートファクトリー「BUCKLE KÔBÔ」をハブに、京浜島内を回遊しながらサーキット形式で楽しむことができる。会場には昨年からの須田鉄工所、BUCKLE KÔBÔに加え、新たに酒井ステンレス、北嶋絞製作所といった京浜島内の各工場も参画。工業地帯である京浜島が、普段とは異なる表情を見せた1日だった。
アーティスト・山本修路が制作したお茶室で、松村宗亮(SHUHALLY)による茶会が今年も登場。VISCUM FLOWER STUDIOによる花の演出とともに、須田鉄工所の中、巨大な鉄板の上でお茶を点てた。
SIDE CORE(Nampei Araki、牧唯/NNNI)とコムアイ(水曜日のカンパネラ)は、京浜島内の北島絞製作所でサウンドインスタレーションを発表。北島絞製作所に通い、日常的な作業音や金属の加工音、金属が反響する音をレコーディングし、牧が編曲、コムアイが鉄に声を吹き込むように歌唱した。鑑賞者は北島絞製作所の2階で自由に動き回りながら、工場内の様々な場所に仕掛けられた音響を立体的に楽しむことができる。
アートワークやLIVEパフォーマンスは、普段はトラックが慌ただしく往来するBUCKLE STREET(BUCKLE KÔBÔ前の“未来創造の交差点”を結ぶストリート)に集結。
山本修路による「小屋プロジェクト」と特殊照明作家・市川平による「鉄工島フェス 提灯システム」によりつくられた、トラックを山車に見立てた路上ステージではKAKATO(環ROY×鎮座DOPENESS)やHIPHOP戦隊B-BOYGERによるパフォーマンスが行われた。ステージに組まれた櫓には、クラウドファンディングで集められた提灯が飾られている。
HIPHOP戦隊B-BOYGERには先日インタビューが掲載されたTaku ObataもMoMoBoygerとして所属。
須田鉄工所で行われたyahyelのライブには、鉄工所に収まりきらない程の人々が押し寄せ賑わいを見せた。
BUCKLE KÔBÔ屋外では、表良樹、藤村祥馬、森山泰地による共同企画 鯰(なまず)によるアートワークが3点展示された。
生憎の雨模様となったが参加者はみな雨を厭わず楽しんでいた。BUCKLE KÔBÔでは定期的にエキシビションやイベントを開催しているので要チェック。
鉄工島FES 2018
日時:2018年11月4日(日)11:00~20:00
会場:大田区・京浜島内 4 会場(須田鉄工所/酒井ステンレス 第二工場/北嶋絞製作所/BUCKLE KÔBÔ 他)
須田鉄工所 / BUCKLE KÔBÔ:東京都大田区京浜島2-11-7
writer: Atelier506