【終了】アフリカ現代美術を代表するエチオピアのアーティスト ワセニの展覧会開催
2017.11.01
WordPlay XV 2013
中村キース・ヘリング美術館で、現在開催中の10周年記念企画展「キース・ヘリングと日本」とあわせ、特別展示「WordPlay By Wosene Worke Kosrof /言の葉の戯れ」が開催される。
ワセ ニ・ウォルケ・コスロフはアフリカ現代美術を代表する画家の一人だ。ワセニの絵画の特徴は、その鮮明な色使いとリズミカルな線、そしてエチオピアの主要言語の一つであるアムハラ語の文字を融合させた、抽象的な構成だ。中でもWordPlayと名付けられたシリーズは代表的な作品である。「ワードプレイ」という通り「ワード=言葉」にフォーカスしたものだが、アムハラ語に限らず、あらゆる言語が記号化、あるいは絵画化されており、あたかも音符のように画面に表現される。その背景にはチャーリー・パーカー、マイルス・ディヴィス、エラ・フィッツジェラルドといったジャズ音楽や現代エチオピアなどがあるという。一度ワセニの画面に引き込まれると、心の奥に誰もが抱く原風景が無限に広がり、重なる色の音が心に響きわたる。
本展では、未発表の最新作を含め21点を披露する。言語や言葉、音楽、日常を素材とし、文化や宗教を超えて人間の心に深く訴えかけるワセニのアートの世界に触れると同時に、改めてヴィジュアルアートの可能性を探る。
【プロフィール】
Wosene Worke Kosrof / ワセ ニ・ウォルケ・コスロフ
1950年エチオピア生まれ、サンフランシスコ在住。アフリカ現代美術を代表する画家の一人。鮮明な色使いとリズミカ ルな線、アフリカの伝統美術を取り入れた画風で知らている。中でもエチオピアの主要言語の一つであるアムハラ語の文字を融合させた作品はワセニ芸術を特徴付けている。70年代以降、全米各地、ヨーロッパで数々の美術館や画廊での展覧会を開催。日本でも95年から高知県の画廊で個展を開催している。ワセニの絵画を特徴付けるその色使いは、チャーリー・パーカー、マイルス・ディヴィス、エラ・フィッツジェラルドといったジャズ音楽や現代エチオピア音楽が根源となっている。またワセニはエチオピアの孤児院や美術館、HIV/エイズ団体、教育機関など多くの団体に寄付を続けている他、日本でも彼の絵画作品は病院の病室や診療所などに飾られており、画面から発する色の音がアートセラピーとしての力を発揮している。
【開催概要】
タイトル:ワードプレイ|ワセニ・ウォルケ・コスロフ
―言の葉戯れ― エチオピアのーティスト ワセニの世界
会期:2017年11月23日(木・祝)~2018年1月31日(水)
会場:中村キース・へリング美術館(山梨県北杜市小淵沢町10249-7)
休館日:会期中無休
同時開催:開館10周年記念館「キース・ヘリングと日本:Pop to Neo-Japonism」