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マーク・マンダースの国内美術館では初となる個展が、3月20日より東京都現代美術館で開催

2021.03.17

マーク・マンダース スタジオ風景

 

現代のアートシーンに独自の位置を占める作家、マーク・マンダースの、国内美術館では初となる個展が東京都現代美術館で開催される。

マンダースは、1968 年オランダのフォルケル生まれ。現在はベルギーのロンセにスタジオを構えている。1986 年、18 歳のときに、自伝執筆の試みを契機に得たと言う「建物としての自画像」という構想に沿って、以降30年以上にわたって一貫した制作を続けている。

その構想とは、自身が架空の芸術家として名付けた、「マーク・マンダース」という人物の自画像を「建物」の枠組みを用いて構築するというもの。その建物の部屋に置くための彫刻やオブジェを次々と生み出しインスタレーションとして展開することで、作品の配置全体によって人の像を構築するという、きわめて大きな、そしてユニークな枠組みをもつ世界を展開している。この虚構的な枠組みをベースとして類のないビジョンを示す独創的な作品世界は、彫刻の概念を掘り下げる個々の作品の質とあいまって、世界的に高い評価を受けてきた。

本展は作家本人の構想により、展示の全体を一つの作品=想像の建物のインスタレ―ションとして構成する。

 

マーク・マンダース《黄色と青のコンポジション》2014-18年 Courtesy: Zeno X Gallery, Antwerp Photo: Peter Cox

 

■マーク・マンダース Mark Manders

1968 年、フォルケル(オランダ)生まれ。現在、ベルギーのロンセを拠点に活動。
1988 年から 1992 年までアーネム市芸術大学でデザインを学ぶ。
1986 年より「建物としての自画像」と称した独自のコンセプトを展開。その想像の部屋に置かれる彫刻 やオブジェを制作し、一連のインスタレーションとして発表している。また、1998 年にはロジャー・ヴ ィレムスらとともに出版社「ローマ・パブリケーションズ」の設立に関わり、自身のアーティストブック や展覧会カタログをはじめ、他のアーティストの書籍も多く手掛ける。作家の代表作である架空の新聞も この出版社で制作されている。展覧会としては、これまで、サンパウロ・ビエンナーレ(1998 年)、ドクメンタ 11(2002 年)、ヴェネツィア・ビエンナーレ(2013 年)など多くの国際展に参加。個展として、 2008 年から 2009 年にわたるヨーロッパ巡回展、2011 年のアメリカ巡回展など多数。2020 年にはオランダのボンネファンテン美術館で大規模な個展が開催。近年は、パブリック・アート・ファンド・プログラム(2019 年、セントラル・パーク、ニューヨーク、アメリカ)、ローキンスクエア(2017 年、アムステルダム、オランダ)で大規模な屋外彫刻を手掛けている。日本での主な展示として《東京 ニュースぺーパー》を含む「テリトリー オランダの現代美術」オペラシティ・アートギャラリー(2000 年、東京)、「あいちトリエンナーレ」(2016 年、愛知)、「ミヒャエル・ボレマンス マーク・マンダースダブル・サイレンス」金沢 21 世紀美術館(2020年、石川)がある。

 

マーク・マンダース Photo: Cedric Verhelst

 

【開催概要】

タイトル:マーク・マンダース ―マーク・マンダースの不在

会期:2021年3月20日(土)ー  6月20日(日)

休館日:月曜日(5 月 3 日は開館)、5 月 6 日

開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の 30 分前まで)

会場:東京都現代美術館 企画展示室 3F

観覧料 :一般 1,500 円 / 大学生・専門学校生・65 歳以上 1,000 円 / 中高生 600 円 /小学生以下無料