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クリエイティブディレクターのハシジマ コウスケによる「サイバーパンク×シティポップ」なアート展『ぷるぷるパンク展』が原宿にて開催

2025.06.24

クリエイティブディレクターとしてB.LEAGUEのブランディングなどを手がけたハシジマ コウスケが、自身の著書である長編SF小説『ぷるぷるパンク』を原作とし、その世界観を視覚芸術として再構成した初の個展が6月27日(金)よりtHE GALLERY HARAJUKUにて開催される。

本展においてハシジマは、アート作品を描くために、まず30万字におよぶ小説を「存在しないアニメの原作」として書き上げるという、きわめて異例の制作手法を採用した。妄想の世界に宿る”熱”を再現するデジタル描写が、筆跡やコラージュ、素材感を通じてキャンバスに移され写し出される一一。アートと文学が双方向に作用し合う多層的な体験は、視覚情報=受動的、文字情報=能動的という理性の境界をぶち壊し、鑑賞者の脳を揺さぶるインターフェースへと変貌する。『ぷるぷるパンク展』はポップな仮面の下に”狂気のプロセス”を隠し持つ。アナログメデジタル、フィクション×現実、文字X絵、サイバーパンクメシティポップ一―あらゆる境界を無視した”超ハイブリッド”な『ぷるぷるパンク展」は、2025年6月27日(金)より原宿「tHEGALLERY HARAJUKU」にて。「そこまでやる?」のその先に、初めて見えてくる景色を体験して欲しい。

■キュレーターコメント
サイバーパンクーーそれは、テクノロジーと退廃が混ざり合う、煙とネオンの都市の中で、主に男たちの欲望と怒りが交差する物語が繰り広げられることが多い。反抗、暴力、孤独、そして時にヒーロー然とした自己犠牲。そのどれもが、どこか「男子社会的影響力」の色に染まっている。僕はそれをよくない、と言いたいのではない。男子社会的影響力の強いサイバーパンクがあるとしたら女子社会的影響力の強いサイバーバンクがあってもいいのでは、と思ったのだ。そんな2025年。そこにひとつの風穴を開ける物語が、静かに、しかし確かな衝撃を持って現れた。ハシジマコウスケが書いたその作品――『ぷるぷるパンク』は、サイバーパンクというジャンルに「女子社会的影響力」を注入した、まさに画期的な試みだった。そこにあるのは、戦うだけじゃない選択肢。命を懸ける代わりに心を交わす勇気。破壊の美学ではなく、再生へのまなざし。そして、強さとは「一人で生きること」ではなく「誰かと生きようとすること」なのだと教えてくれる視点。それらすべてが、物語の深部にやさしく、けれと力強く根を張っている。
この作品が提示するのは、「サイバーパンクは男のもの」という無意識の前提を揺さぶる問いだ。そして、そこに宿るのは未来の兆し-一つまり、もっと多様で、もっと柔らかく、でも決して甘くない、新しい時代のSFのかたちだ。僕は思う。これは、たったひとつの小説であって、小さな出来事かもしれない。だけど、「物語」が時代を映す鏡なら、この作品は確実に、その鏡にヒビを入れた。そして、そこから漏れ出した光は、これからの物語にとって、きっと大きな意味を持つことになる。まさに、サイバーパンクの「次」へのカウントダウンが、ここから始まったのだと思う。
米原康正

■『ぷるぷるパンク』SF小説
30万字に及ぶ「存在しないアニメ」の原作小説。サイバーパンクでシティボップ、鎌倉と福井を舞
台にしたリアルな世界を疾走する少年少女の成長譚。地球に土星のような環がある近未来のディス
トビア世界を舞台に、自己の否定と肯定を繰り返す登場キャラクターたちの成長と、閉塞感に満ち
た社会とを対比させながら、宇宙のエネルギー原理や「ぷるぷるパンク」に迫る姿が描かれる。同人
作品として出展した24年の夏コミ(コミックマーケット)にて準備分を完売。

 

【プロフィール】

ハシジマコウスケ プロフィール
1978年神奈川県出身、武蔵野美術大学卒業。
クリエイティブディレクター(CD)/デザイナーとしてBLEAGUEやJAXAなど数々の有名ロゴデザインを手がける。オランダでデザインを学び、adidas本社でのデザイナー経験を経て2009年帰国。外資系広告代理店の国内外支社でCDを歴任。2016年にはBuzzFeed Japanの立ち上げに参画。2021年に自身のクリエイティブユニット「株式会社ハングオーバープレート」を設立。行政・教育・スポーツ機関などと連携し、カルチャーメマーケティング、地域メブランディングなど多彩なクリエイティブ活動を展開。Red Dot賞、Clo賞、One Show賞などの国際賞や、地方の小学校で行った取り組みか文部科学大臣賞を受賞するなど、国内外で数々の賞を受賞。現在もCDとして第一線で活躍している。コロナ禍の2020年、アニオタであることをカミングアウト。妄想に振り切ったセルフ二次創作活動をスタートさせる。

 

【開催概要】

タイトル:ぷるぷるパンク展

会期:2025年6月27日(金) 〜 7月6日(水)  *月·火休廊

会場:tHE GALLERY HARAJUKU (東京都渋谷区神宮前3丁目20-21 ベルウッド原宿1階C)

時間:11:00〜19:00