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オノ・ヨーコ展「A statue was here 一つの像がここにあった」が小山登美夫ギャラリー六本木、天王洲で同時開催

2025.06.17

オノ・ヨーコ Yoko OnoMind Object I》 1960 / 1966  ©Yoko Ono, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

オノ・ヨーコ展「A statue was here 一つの像がここにあった」が、7月5日(土)まで小山登美夫ギャラリー六本木、天王洲で同時開催。

70年以上にわたるキャリアを通して、アート界のみならず社会的にも影響を及ぼしてきたオノ・ヨーコ(1933-)。インストラクション、オブジェ、映画、音楽、パフォーマンスからインスタレーションまで多様で革新的な表現は、鑑賞者の想像力と行為をひきおこしてきた。彼女の作品は詩的な美しさをもたらし、日常のものや精神を因習的な概念から解放し、人間同士の関わりの重要性を強調している。

現在においてもオノの活躍はいまだおとろえることなく、2024年テート・モダンでの大規模個展は大きな話題となり、現在ベルリンで新ナショナルギャラリー、New Berlin Art Society、マルティン・グロピウス・バウなど3箇所以上で個展が同時開催している。また日本でも大阪・関西万博 静けさの森にて、地面の穴の中の鏡が空を映し天地を一体化したような「Cloud Piece」(1963年)を展示している。

本展は、彼女にとって小山登美夫ギャラリーでの9年ぶり3度目の個展となり、スタジオ・ディレクターのコナー・モナハン氏がキュレーションを担当する。

六本木では、白と透明色の、アクリルと既製品を組み合わせた作品に焦点をあてる。オノはそれらの作品を「コンセプチュアル・オブジェクト」と呼んでおり、そのうちの数点は1966年ロンドンのインディカ・ギャラリーでの個展、および翌年1967年リッソン・ギャラリーでの個展で最初に発表された作品だ。本出展作は、オノが制作した初めてのオブジェ作品のうちの一部だ。

天王洲では、来場者の参加とパフォーマンスを促す鑑賞型作品である、「Wrapping Piece」、「Draw Circle Painting」を主に展示。出展作を通して見えるのは、存在と不在に対して、そして実態のないアイディアを形にする想像力―想像と希望によってつくられる未来への思考、知識、愛、信頼―に対してのオノの深い洞察である。

「オノの芸術は、変容させること、つまり、視覚化の行為を通して、善を実現させる心の力を信じることに向けられていた。」
「彼女は、ほんの僅かな時間と知覚を提供し、本質を顕現させることで、日常生活におけるウィットと驚きを見出すことを拳げ、望むべきは、私たちを少しは思慮深く、そしてもっと人間的にしてくれるのである。」
ー アレクサンドラ・モロー「イエス(YES)の精神:オノ・ヨーコの芸術と人生」(オノ・ヨーコ「YES」展覧会カタログ、朝日新聞社刊行、2003年)

「(オノは)究極的には『すべての芸術作品は未完成である』と主張した。それは今日に至るまで挑発的と見なされ続けているアプローチであり、アート制作に関する既成概念を覆すだけでなく、アートの制度的な枠組みとも対極的な立場です。」
「しかし、人生において、本当に完成し、落ち着き、疑いようのない真実となるものなどあるでしょうか? 歴史そのものは、それが認識され、記憶される方法において、少なくとも、個人であれ集団であれ、時とともに変化していきます。 」
ー コナー・モナハン「オノ・ヨーコ 一つの像がここにあった」、『オノ・ヨーコ A statue was here 一つの像がここにあった』展覧会カタログ、小山登美夫ギャラリー、2025年

 

オノ・ヨーコ Yoko Ono《Three Lives》2019 ©Yoko Ono, Courtesy of Tomio Koyama Gallery

 

【開催概要】

タイトル:オノ・ヨーコ「A statue was here 一つの像がここにあった」

会場:小山登美夫ギャラリー六本木(東京都港区六本木6-5-24 complex665 2F)/ 小山登美夫ギャラリー天王洲

会期:2025年6月10日(火)〜7月5日 (土)*天王洲は18:00まで)

時間:11:00-19:00  *日月祝休展

展覧会URL:https://tomiokoyamagallery.com/exhibitions/yokoono2025/