ガンダーラの仏像と仏伝。釈尊のすがたをたどる特集展示が5月23日より半蔵門にて開催
2026.04.06

ガンダーラは仏像が初めてつくられた地域として知られているが、釈尊像の特徴のひとつは、頭部の後ろに頭光と呼ばれる円形の光が刻まれていることだ。頭頂部が盛り上がっていることや、一枚の衣を身に巻き付けていることなども特徴的だ。さらに、周囲の神々や人々に比して大きく表現されている。これは釈尊が偉大な人物として崇拝されていたことを顕示しているのだ。
今回の特集展示では、釈尊の姿が刻まれているガンダーラ仏を並べている。「占相」は赤子の釈尊に頭光があらわされている。「梵天勧請」は悟りを開いた釈尊に対して、梵天と帝釈天が人々に説法することを要請し、釈尊がそれを受け入れたところだ。釈尊は実際に各地で説法を行い、多くの人々が聴聞に駆け付け、神々や動物も集った。「説法印仏坐像」や「帝釈窟説法」は、釈尊の凛とした姿をあらわしている。また、入滅(涅槃)後に釈尊の遺骨(舎利)を祀る供養塔が建てられた。「ストゥーパ型舎利容器」は舎利塔のミニチュア版で、「円筒型舎利容器」は金箔で荘厳されている。
加えて、17世紀頃にミャンマーで制作された「仏足石」も特別展示する。左足跡をかたどり、装飾を施したものだ。その大きさや壮麗さからも、釈尊が尊崇されていたことがうかがわれる。
また、釈尊の姿が絵画として描かれる際は、その肌も衣も金色にあらわされた。金色に光輝くような尊者として崇められていたことを示しているのだ。そうした作例として、「釈迦十六善神像」と「仏涅槃図」を展示した。周囲の神々や人々に比して大きく描かれていることもわかる。
常設展示のガンダーラ仏とともに、人々や神々から敬慕されていた、崇高・偉大な釈尊の姿をご覧いただきたい。

梵天勧請 3世紀頃

仏涅槃図 江戸時代 宝暦10(1760)年
会期中には、イベントも開催。
■江戸歴史文化講座
「大名でも旗本でもない殿様」
6月14日(日) 14:00~15:00
講師 岡崎 寛徳(当館上席学芸員)
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■講演会
「涅槃図の世界 」
7月5日(日)14:00~15:30
講師 吉田 典代(当館上席客員研究員)
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「釈尊と弟子たちのすがた」
8月2日(日)14:00~15:30
講師 岩田 朋子氏(龍谷大学教授)
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舎利容器に納められていた金の容器と納入物
【開催概要】
タイトル:ガンダーラの仏像と仏伝―釈尊のすがた―
会期:2026年5月23日(土)〜9月27日(日)
会場:半蔵門ミュージアム(東京都千代田区一番町25)
時間:10時~17時30分(入館は17時まで)
休館日:毎週月曜日・火曜日
入場料:無料