【終了】ユップ・ファン・リーフランド日本初の新作個展 「 TIME TO DIE 」開催
2017.06.08
©Joep van Liefland
Courtesy of NANZUKA
ベルリン在住のオランダ人アーティスト、ユップ・ファン・リーフランドの日本初となる新作個展がNANZUKAで開催される。
ファン・リーフランドは、1966 年にオランダ、ユトレヒトに生まれで現在ベルリンを拠点に活動しているアーティスト。近現代の情報媒体、特に映像テクノロジーの移り変わりに焦点を当て、ビデオカセット、テープレコーダー、ブラウン管テレビなどといったアナログ電子機器をモチーフとした様々な作品を通して、媒体の非永続性、テクノロジーの変容についての考察を促す。
代表的シリーズである「Video Palace」は、映像フィルム、VHS カセット、ビデオレコーダー、パラボラアンテナ、ブラウン管テレビなどを大掛かりなインスタレーションで見せる作品で、デジタル化が進んだ現在ではほとんど使われることがなくなったテクノロジーの成果物を化石のように、考古学的見地から解釈される対象として再展示するものだ。
「RGB」シルクスクリーン・シリーズは、アナログ信号によってモニター画面上に映し出された画像、つまり光の三原色R(赤)、G(緑)、B(青)の集合体を拡大し、キャンバス上にシルクスクリーンによって複製された作品で、もともとアナログの電気信号によって写し出されていた光をキャンバス上に刷られた色の集合体へと変換させることで情報の記録形式の移り変わりを暗示している。
作品の表層からは1960 年代を中心に注目を集めたオプアートの文脈も垣間見ることもでき、作品に備わる色・形を記号として用い、物質としての存在性よりも情報としての存在性を強めることによって、絵という媒体で存在していることの曖昧化、非永続性を強調しているようだ。
今回の展覧会では、前述のRGB シルクスクリーン・シリーズ、VHS ビデオテープをモチーフにした平面・立体作品、コラージュ作品に加え、特に日本メーカーの製品を用いた「Video Palace」をキャビネット形式で見せるアッサンブラージュにもチャレンジする。
【開催概要】
タイトル:Joep van Liefland / ユップ・ファン・リーフランド「 TIME TO DIE 」
会期:2017年10月21日(土)~11月18日(土)
時間:11:00~19:00 日・月・祝祭日定休
会場:NANZUKA(東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB2F)
展覧会詳細:http://nug.jp/jp/exhibition/2017joepvanLiefland.html
【オープニングレセプション】
日時:2017年10月21日(土)18:00〜20:00