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ロンドン在住のアーティスト、フィリップ・コルバートによる個展が1月24日より表参道で開催!

2025.01.17

鮮烈な色彩とユーモアで表現された作品で知られるロンドン在住のアーティスト、Philip Colbert(フィリップ・コルバート)による個展「PHILIP COLBERT」が、1月24日(金)より表参道のtHE GALLERY OMOTESANDOにて開催する。

■キュレーターコメント
1950 年代後半ポップアートは、広告、コミック、商品パッケージ、テレビ、映画、雑誌など、 マスプロダクトやポピュラー文化からインスピレーションを受け、伝統的な美術の枠を超えた表現を目 指すことで誕生する。 美術を大衆文化と結びつけ、より多くの人々にアクセス可能なものにしアートの可能性を広げた。
ところが
21 世紀になるとポップアートが世界中に溢れ出す。
ポップアートでなければアートじゃないって空気感が世界中に漂う。 ポップじゃなきゃ作品を見てもくれない状況が私たちを襲う。 ポップアートは最初に述べたように、今までの芸術に対しての見方を変えてしまうカウンターカルチャー的な存在ではなかったのか?  アートという貴族的な存在を民衆のものへ奪う革命的なムーブメントであったはずだ。
ところがポップアートがメインになってしまうと、 ポップアートはアートではなくただのポップ、商業になってしまった。 一体ポップアートはどこに行こうとしているのか?
そんな状況にフィリップは立ち上がる。 商業主義に成り果てたポップアートに対して、 ポップアートな方法論でカウンターなパンチを繰り出した。
彼の描くロブスターは、ポップアートに対してNOを突きつける闘士である。
これはポップアートがいつまでもアートであるための フィリップの溢れる愛情の表れだと僕は解釈している。
アートに対する絶対的な愛情、を僕は彼の作品から感じるのだ。
米原康正

【プロフィール】

Philip Colbert / フィリップ・コルバート
スコットランド生まれ、ロンドン在住の作家。セント・アンドリュース大学では、哲学の修士号を取得。 エネルギッシュな彼の作品は、ポップアートや美術史に対する新しいアプローチによって、世界中のギ ャラリーや美術館で国際的な評価を得ています。
コルバートの作品に見られるカートゥーンのロブスターは、彼の分身のようなものです。これは、サルバ ドール・ダリの《ロブスターの電話》に着想を得たものであり、自らがロブスターの分身になることで、 シュールレアリズム的構想をポップアートの領域に昇華させていく事を基本コンセプトとしています。 コルバートは、「ロブスターになったとき、私はアーティストになった」と発言しています。
作品には大衆文化的なシンボルがふんだんに取り込まれ、それらはポップに描かれていますが、その見 た目とは裏腹に、描かれる題材は歴史画に基づいており、このような点で、作品は美術史の文脈に連なっ ています。ここでのコルバートの狙いは、デジタル文化や大衆文化といった最新のものと、歴史画や現代 美術理論などの美術史的なものを作品内で関係づけ、それらを探究することにあります。
このような特徴から、彼はしばしば「アンディ・ウォーホルのゴッドソン」と呼ばれ、チャールズ・サー チやサイモン・デ・ピューリーなどのアート界の人物からは、コンテンポラリー・ポップの巨匠として称賛されてきました。
コルバートは、2017 年よりロンドンのサーチ・ギャラリーでの個展を皮切りに本格的に画家としての活動を開始し、東京、上海、ソウル、香港、台北とわずか数年の間に大規模な展覧会をハイペースで開催してきました。その後ヨーロッパ諸国や北米でも、さらに規模を拡大して展示を続けています。
2021 年には、ロンドンのサーペンタイン・ギャラリーで開催された展示と連動する形で、インターネッ トの仮想空間上に、ロブスターポリスと名付けられた架空の都市を作り上げました。一連の活動につい て彼は以下のように発言しています。
「NFTの台頭により、デジタルアートのムーブメントは今や大きな波となっており、非常に多くの新し いアイデアが実現可能になりました。これほどまでに芸術的な可能性を根本的に変えることができた世 代はかつてなかったとい言えます。」
コルバートはその後も、現実における展示と並行して仮想空間上のプラットフォームや、ビデオゲームを通じて作品を精力的に発表しています。仮想空間でのこうした活動もまた、彼の作品制作の展開を追う上では重要な要素です。
協力:Sho +1 https://shoplusone.com

【開催概要】

タイトル:Philip Colbert exhibition「PHILIP COLBERT」

会期:2025年1月24日(金) 〜 2月16日(日) *月・火曜 休廊

会場:tHE GALLERY OMOTESANDO (東京都渋谷区神宮前5-16-13  SIX HARAJUKU TERRACE)

時間:12:00 〜 19:00