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「MOT サテライト2020 ハイファイブ – こころのこえ」が2021年1月9日(土)より開催

2020.12.21

ワタリドリ計画《手彩色深川旅カルタ「も」》2020

 

美術館周辺の地域とつながり、まちの魅力を掘り起こすシリーズ企画、「MOT サテライト」。本企画は、2017年より「往来往来」「むすぶ風景」「うごきだす物語」「ひろがる地図」とテーマを設け、清澄白河のまちなかと美術館で 4 回にわたり開催。最終回となる第5 回「ハイファイブ-こころの こえ」では、美術館館内の2 か所のパブリックスペースで2 組・4 名の作家が展示を行う。

私たちの社会はさまざまな主義・主張や、目には見えない形で分断されている。感染症の世界的流行はその分断を浮き彫りにし加速させる一方、困難を乗り越えようと、新しいアイデアや緩やかな連帯も生まれている。「ハイファイブ」とは、喜びや達成感を誰かと共有したい時に、互いの手をたたき合わせる 「ハイタッチ(和製英語)」を意味する。私たちが日々、さまざまな物・人・出来事に出会い、感じ、 考え、抱く「こころのこえ」を他者と交換/交感/交歓するアクション=ハイファイブ、とも言えるだろう。その第一歩となるのは、自分とは異なる他者の「こころのこえ」に耳を傾けてみることなのかもしれない。

本展覧会では、2 組・4 名の作家が美術館の周辺地域で「こころのこえ」に意識を向けた新作を制作。〈ワタリドリ計画〉麻生知子・武内明子は、清澄白河をふくむ深川界隈を旅して、印象に残った風 景や経験を元に、カルタや旅のしおり、絵画・陶・映像作品を制作。カルタ作品の題材となった場所を地図に記した旅のしおりは、館内外に設置され、美術館とその周辺地域のまちとを緩やかに結びつける。高橋琢哉+松山真也は、清澄白河を流れる小名木川流域の調査から、水と人との関わりの文化や人々の個々の物語に目を向け、複合的なメディアを用いたインスタレーションで鑑賞者の記憶や感覚を呼び覚ますことを試みる。これらの様々な表現からなる多声的な作品は、多種多様な来館者が行き交う美術館のパブリックスペースに展示され、館内にまちの様相を疑似的に浮かび上がらせることとなるだろう。 美術館やまちを訪れる人たちが、作家や地域の人々、そして自分自身の「こころのこえ」にも耳を澄ますことで、未知の感覚や意識と巡りあう機会となることを目指す。

 

高橋琢哉+松山真也《雷が船と鯰の夢を見た話》2020年 制作風景

 

ワタリドリ計画《お参り》2020年

 

【開催概要】

タイトル:MOT サテライト2020 ハイファイブ – こころのこえ

会期:2021年 1 月 9 日(土) 〜 2 月 14 日(日) 休館日 月曜日(1 月 11 日は開館)、1 月 12 日

開館時間:10:00 〜 18:00

会場:東京都現代美術館 ホワイエ(1F)、情報コーナー(地下 1F)

観覧料:無料