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中沢研が新作インスタレーションを発表。清澄白河のアンドーギャラリーにて

2020.02.10

立つ 2020 Painted wood, steel

針金やテグスなど視覚的ヴォリュームが希薄な素材を用い、展示空間に呼応したインスタレーションを制作する作家として国内外で高い評価を得ている中沢研が、清澄白河のアンドーギャラリーで2月18日より個展を開催する。

「立つ」と題された新作インスタレーションを発表し、ギャラリー空間全体に直径3mmの鉄材と約10cm四方の木片を用いた高さ140cmほどのオブジェ50体が配置される。

中沢特有のコの字型の鉄材は、白く塗られた木片に固定することによって自立しており、よく見ると鉄材の足元もまた5cmほど白く塗装されている。僅かに歪みながらひそやかに佇むオブジェは、人体を想起させる一つの彫刻作品のようでもある。これらが50体置かれることによって空間の質は変容し、インスタレーション作品として成立している。中沢のこれまでの作品はオブジェの配置の仕方にゆるやかな規則性があったが、今回は線の重なりや角度を頭の中でイメージして絵を描くようにランダムに配置していったという。

空間を回遊しながら、観者の意識は彫刻とインスタレーションの間を行き来する。視線をどこにフォーカスするか、その意識によって見えるものが変わり、風景が変わっていく。それはあなたにしか見えない風景でもあるのだ。

【プロフィール】

中沢研/Ken Nakazawa

1970年東京都生まれ。多摩美術大学大学院美術研究科絵画専攻を修了。

主な展覧会に「MOTアニュアル1999 ひそやかなラディカリズム」(東京都現代美術館)、「横浜トリエンナーレ2001」(パシフィコ横浜)などがある。

【開催概要】

タイトル:中沢研展

会期:2020年2月18日(火)~4月18日(土) ※日・月・祝日休

開廊時間:11:00~19:00

会場:アンドーギャラリー(東京都江東区平野3-3-6)

オープニングレセプション:2月18日(火)18:00~20:00