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伝説のアートフェスティバル「アートキャンプ白州」をドキュメントで振り返る展覧会が山梨県立美術館で開催

2025.02.21

Photo: Eiji Kitada

1998年、「野外芸術祭」が未だ日本になかった時代、山梨県の白州町に音楽、演劇、舞踊、美術、建築、農業など、あらゆる表現に関わる人々が国内外から集い、稀有なお祭り「白州・夏・フェスティバル」が行われた。

その後、「アートキャンプ白洲」、「ダンス白洲」とタイトルを変えながら、2010年まで続いた。その中心を担っていた田中泯(ダンサー、俳優)は農村地から都市を逆照射するかのように芸術の真髄を模索し発信した。

本展では、その歴史を物語る記録映像や資料を4つの章で構成して展示し、「アートキャンプ白州」を山梨県で改めて紹介する。

「土の家」(建築ワークショップ「アースワークス」より) 1994年  画像提供: Madada

「動物パレード」にて 画像提供: Madada

■第1章:「アートキャンプ白州」の始まり
<白州>の始まりは1998年、数日間の祭り「白州・夏・フェスティバル」からだった。打楽器奏者のミルフォード・グレイプスと田中泯のコラボレーションパフォーマンス、剣持和夫や榎倉康二といった美術家の野外制作、東京沖縄県人会青年部によるエイサーなど、初年から多様な芸術が<白州>で展開された。
本章では映像作家のチャーリー・スタイナーが1988年および1989年の<白州>をうつした記録映像を展示し、最初期の<白州>を追体験する。

■第2章:資料でたどる「アートキャンプ白州」
<白州>は「お祭り」としての「白州・夏・フェスティバル」(1988-1992年)を出発点に、より創造過程に重きをおいた「アートキャンプ白洲」(1993-1999年)、そして、パフォーマンス等のイベントを中心とした「ダンス白州」(2001-2010年)と様々な変遷を辿った。
本章ではポスターや冊子、年表、山梨放送のアーカイブ映像などを中心に展示し、<白州>の20年以上の歴史を視覚的にたどる。

■第3章:「アートキャンプ白州」の「場」と「空間」
<白州>のきっかけは、美術家の剣持和夫が白洲で活動する田中泯を訪れ、作品を野外に設置したことだった。以降、榎倉康二、原口典之、高山登といった多くの美術家たちが、<白洲>において作品を制作。美術に加え、象設計集団の樋口裕康を中心に建築にかかわるワークショップ行われ、「竹のドーム」や「土の家」が創り上げられた。出現した「場」は、パフォーマンスを行うための「空間」にもなり、重層的な共鳴が繰り広げられた。
本章ではその様子を記録写真でたどるとともに、<白州>の運営に大きく貢献した芸術評論家でアートプロデューサーの木幡和枝のインタビューも視聴することができる。

■第4章:記録映像の部屋
<白州>では音楽、舞踊、美術、建築、芸能、農業、など、様々な分野に関わる人々が集った。
最後の章では、パフォーマンスを中心とした記録映像や、田中泯ぼインタビュー映像を展示している。

ミルフォード・グレーブズ、田中泯「舞踏と打楽器の共演」1988年  画像提供: Madada

【開催概要】

タイトル:ドキュメント「アートキャンプ白州」-記録映像で甦る夏1988~2010-

会期:2025年2月15日(土)~3月23日(日)

時間:9:00 ~ 17:00(最終入場 16:30まで)

会場:山梨県立美術館

休館:月曜日(振替休日の場合はその翌日) ※3月3日(月)~10日(月)は館内整備のため休館

展覧会URL:https://www.art-museum.pref.yamanashi.jp/exhibition/

観覧料:一般 1,000円(840円) 大学生 500円(420円)
※( )内は20名以上の団体料金、前売券、県内宿泊者割引料金
※高校生以下の児童・生徒は無料(高校生は生徒手帳等持参)
※県内65歳以上の方は無料(健康保険証等持参)
※障がい者手帳をご持参の方、およびその介護をされる方は無料

【入場チケットプレゼント】
本展の入場チケットを3組6名様にプレゼント!
件名に「アートキャンプ白州」とご記入の上、下記のアドレスまでメールにてお申し込みください。締め切りは3月1日 23:55です。当選された方にはメールにてご連絡差し上げます。
contact@atelier506.jp