2000年代、街の壁はメディアだった。KAREZMADによる個展『THE RAW WALLS』を原宿で開催
2026.03.17

ミクスドメディア作品を制作するアーティスト、KAREZMADによる個展「THE RAW WALLS」が、米原康正が運営するtHE GALLERY HARAJUKUにて2026年3月19日(木)より開催される。
◼︎アーティストステートメント
僕がコラージュ作品を作っている理由は、個人的な記憶と、ストリートで過ごした経験に根ざしている。2000年代、僕の日常はクラブイベントのフライヤーをデザインする仕事だった。自分たちでもパーティーを主催して、コンビニでコピーしたフライヤーを街に貼りまくっていた。
あの頃の街は、グラフィティと張り紙だらけで、SNSなんてなかった。街に貼られたフライヤーやポスターが、情報を共有するためのメディアだった。
若かった僕たちは、業界やアートギャラリーへの入口も分からず、街の壁やグラフィティそのものが、作品を発表する場所だった。インスタないしね。
ポスターの上に落書きが重なっていく壁は、情報と表現が同時に存在する空間で、常に更新されていた。クラブに通って、壁にタグを描いて、また次のフライヤーを作る。その繰り返しは、生活であり、仕事であり、カルチャーでもあった。
コラージュという手法は、ストリートの先輩から学んだものである。貼られて、剥がされて、上書きされていく壁の状態が、今もずっと頭に残っている。
その感覚を、僕はあの頃の空気ごと、重なり続ける状態そのものとして、いまの作品に落とし込んでいる。
ーーKAREZMAD
◼︎キュレーターコメント
2000年代、街の壁はメディアだった。クラブイベントのフライヤー、ポスター、グラフィティ、タグ。 誰かが貼り、その上に誰かが描き、さらにその上からまた新しい紙が重なる。街の壁は、情報と表現が同時に存在する場所で、常に更新され続けていた。 今のようにSNSがある時代ではない。だから発信者たちは、街そのものを使って情報を流し、表現をしていた。KAREZMADも、まさにその時代のストリートにいた人間だ。 クラブのフライヤーを作りそれを配る。パーティ告知のポスターを作り、街に貼り、また次のポスターを作る。 その繰り返しの中で、街の壁は自然とコラージュ状態になっていく。 ストリートアートの歴史を振り返ると、ニューヨークのグラフィティも、ポスターアートも、都市の表面にイメージを重ねていく文化だった。 貼られ、剥がされ、また上から重なる。都市の壁は、常に更新され続ける巨大なコラージュでもあった。 KAREZMADがいま制作している作品は、その都市のレイヤー構造を、作品として再構成したものだと思う。 紙が重なり、イメージが重なり、時間が重なっていく。そこには2000年代のストリートの空気がそのまま残っている。 今回の展示は、かつてストリートで自然に行われていた行為を、いまギャラリーという場所に持ち込む試みだ。 つまり2000年代のストリートカルチャーを、そのままの形でアートとして提示する展示でもある。
ーー米原康正

【プロフィール】
KAREZMAD
グラフィティやストリートカルチャーを背景に、リアルとデジタルを交差させるミクスドメディア作品を制作するアーティスト。
2024&25年にはXGAMES CHINAのメインビジュアルを手がけ、LA、NY、ローマでも作品を展示。Rolling Stone JapanやMAPS Koreaにも注目アーティストとして掲載された。
Instagram:@karezmad
X:@karezmad
【開催概要】
タイトル:KAREZMAD SOLO EXHIBITION ” THE RAW WALLS “
会期:2026年3月19日(木) ~ 3月26日(木)
会場:tHE GALLERY HARAJUKU(東京都渋谷区神宮前3丁目20-21 ベルウッド原宿1階-C)
時間:11:00~19:00
<Opening Reception>
日時:3月19日(木) 18:00~20:00
会場:tHE GALLERY HARAJUKU