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東京都現代美術館にて新たな企画「MOT Plus」がスタート! 4月29日より南アジアの若手映像作家、シャハナ・ラジャニの新作映像とインスタレーションを展示

2025.04.01

シャハナ・ラジャニ《回復のための四つの行為》より(制作:ハン・ネフケンス財団)

今年で30周年を迎える東京都現代美術館が、従来の展覧会の形式にとどまらない実験的なプロジェクトや、他の組織との共同事業を展開する新たな企画「MOT Plus」をスタートさせた。その一環として4月29日(火・祝)より「MOT Plus ハン・ネフケンス財団との共同プロジェクト シャハナ・ラジャニ」展を開催する。

ハン・ネフケンス財団は、2009年の設立以来、バルセロナを拠点に世界各地の美術組織と連携し、映像を表現媒体とするアーティストの制作支援を行っている。同財団は2023年、東京都現代美術館とプラメヤ・アート・ファウンデーション(インド)、ノッティンガム・コンテンポラリー(英国)、イシャラ・アート・ファウンデーション(アラブ首長国連邦)、アントワープ現代美術館(ベルギー)およびPara Site(香港)と連携し、「南アジア・ビデオアート・プロダクション・アワード」を設立。このアワードは、受賞者となる若手アーティストに、新作の制作費と展示の機会を提供し、育成につなげることを目的としている。

今回、南アジア地域(バングラデシュ、ブータン、インド、モルディブ、ネパール、パキスタン、スリランカ、アフガニスタン)からノミネートされた候補者から、同賞の受賞者として、パキスタンを拠点に活動するシャハナ・ラジャニが選ばれた。ラジャニは、自国の開発や軍事施設の建設などによる環境破壊に晒された土地や人々を調査し、映像を中心に複数のメディアで記録し作品として発表することで、占拠や破壊に伴う消去の暴力に抗う芸術的実践を、人々との協働を通じて展開している。

本展では、ラジャニによる新作映像インスタレーション《回復のための四つの行為》を展示する。本作は、インダス・デルタにおけるインフラ建設が引き起こした環境破壊により、カラチへの移住を余儀なくされた漁師の一家が、消えゆく故郷を絵に描き留める姿を追った映像をベースとしている。ラジャニは、彼らが生活していたかつての入江や聖者廟の風景を壁画に描く行為を、愛する人の庇護と回復を祈願して描くイスラームの護符(タリスマン)の伝統文化にもつなげながら、戻ることのできない世界の姿を呼び起こす抵抗と帰属の儀式として描き出している。3つのスクリーンで構成されるインスタレーションは、インダス・デルタの現在の状況と、そこに生きていた人々がつなぎとめようとする風景との隔たりと重なりに観る者を招き入れる。

【プロフィール】

シャハナ・ラジャニShahana Rajani
1987年カラチ(パキスタン)生まれ。開発、軍事化、環境破壊を焦点に自国の風景とインフラを作品で取り上げ、その表象を探求する。コミュニティと協働して行う調査に根ざした領域横断的なラジャニの実践は、環境破壊に対する抵抗の歴史に関わるものでもある。また、ザフラ・マルカニと共に、土地と水を巡る抵抗運動を基にした急進的な教育実践を探求する実験的プロジェクト「カラチ・ラジャミア」を共同設立した。

【開催概要】

タイトル:MOT Plus ハン・ネフケンス財団との共同プロジェクト シャハナ・ラジャニ

会期:2025429日(火・祝)−629日(日)

会場:東京都現代美術館 企画展示室B2F

開館時間:10:00−18:00

休館日:月曜日(55日は開館)、57

観覧料:無料

URL:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/MOTPlus-HNF2025/