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「博愛の芸術」をテーマにしたキース・へリングの作品展が中村キース・へリングで開催

2019.04.02

一部の富裕層に独占されたアートを否定し、人種も宗教も性別も凌駕する愛を信じたキース・へリング。その思想を中村キース・へリング美術館のコレクションとともに紹介するエキシビション、「KEITH HARING : HUMANISM 博愛の芸術」が4月13日(土)より小淵沢の中村キース・へリング美術館で開催する。

以下、エキシビションフライヤーより抜粋。

1980年頃ヘリングがニューヨーク中の地下鉄構内に描き始めた《サブウェ イ・ド ロ ー イ ン グ 》は 、地 下 鉄 と い う 公 共 空 間 で の ‘ 落 書 き ’ と い う リ ス ク を 伴 い ながらも、「アートはすべての人のために」という信念のもと約 5 年間敢行された。ヘリングは瞬く間にその名を世に広め、地下鉄の利用者をアートの 鑑賞者に変えた。

米国ペンシルバニア州カッツタウ ンという小さな町を故 郷 とするヘリングは、幼少期より父と絵を描き始め、日曜日には家族で教会へ通うという一般 的な家庭に育った。アーティストを目指してニューヨークへ渡ると芸術活動の幅を一気に広げ、アトリエでの作品制作以外にも、世界各地に足を のばし、ワークショップや壁画制作を意欲的に行い、子ども病院などの公共 施設へ作品を寄贈した。また、景気の低迷、人種差別、エイズ感染の拡大など様々な問題を抱えた80 年代ニューヨークの混沌とした時代を背景に、ヘリングはエイズ予防啓発や反アパルトヘイト、アフリカ緊急救援基金の展覧会などのために、数多くのポスターを手がけ、時には公共の場で無料配布。社会の束縛や抑圧からの解放と、人間の自由と平等を掲げたヘリングは一貫してアートを媒体に人道主義の最も敬虔にして、勇敢な姿を貫いたのだ。

ヘリング芸術を象徴する作品のひとつ《スウィート・サタデー・ナイト》は 、1985 年にブルックリン・アカデミー・オブ・ミュージックで、黒人のストリート ダンスと社交ダンスの300周年を記念して上演されたパフォーマンスの舞台セットである。横幅 6メートルを超える大画面一杯に黒い線が踊るよ うに描かれている。ニューヨークで最盛期を迎えていたクラブカルチャーの熱気と生命力に溢れ、まさに愛と生きる喜びを表現している。

 

【開催概要】

タイトル:KEITH HARING : HUMANISM 博愛の芸術

会期:2019年4月13日(土)~2020年1月13日(月・祝)

開館時間:9:00~17:00

休館日:2019年4月9日(火)〜 4月12日(金)、5月15日(水)〜 5月17日(金)

会場:中村キース・ヘリング美術館(山梨県北杜市小淵沢10249-7)

入場料:大人 ¥1,200 / 16歳以上の高校、専門、大学生 ¥600 / 障がい者手帳をお持ちの方 ¥600 / 15歳以下無料(割引には証明書が必要です)/ 団体(20名様以上)¥1,000