江戸時代に京都画壇を席巻した画家、円山応挙の展覧会が日本橋にて11月24日まで開催
2025.10.06

江戸時代を代表する画家、円山応挙の展覧会「円山応挙 ―革新者から巨匠へ」が今年開館20周年を迎える三井記念美術館にて、2025年11月24日(月・振休)まで開催される。
近年、同時代を生きた伊藤若冲、曽我蕭白ら“奇想の画家”たちの人気に押され気味の円山応挙。しかしじつは、応挙こそが、 18世紀京都画壇の革新者だった。写生に基づく応挙の絵は、当時の鑑賞者にとって、それまで見たこともないヴァーチャル・リアリティーのように、眼前に迫ってくるものだった。その画風は瞬く間に京都画壇を席巻、多くの弟子が応挙を慕い、巨匠として円山四条派 を形成した。
本展では、特別出品となる三井家が援助したこんぴらさんの襖絵、 東京初公開となる若冲、応挙初の合作をはじめとした数々の重要な作品を通して、 応挙が「革新者」から「巨匠」になっていくさまをひもとくことができる。
■監修者コメント
円山応挙は、従来より江戸時代を代表する画家として、確固 たる地位を占めて高く評価されてきました。しかし近年、伊藤 若冲をはじめとする「奇想の画家」たちの評価が高まるにつれ て、いくぶんその注目度が低くなっていることは否めません。
しかし、応挙こそが、18世紀京都画壇の革新者でした。写 生に基づく応挙の絵は、当時の鑑賞者にとって、それまで見た こともないヴァーチャル・リアリティーのように、眼前に迫っ てきたのです。そして、そんな応挙の画風は瞬く間に京都画壇 を席巻し、当代随一の人気画家となりました。そして、多くの 弟子たちが応挙を慕い、巨匠として円山四条派を形成すること となりました。
応挙の絵は、21世紀の私たちから見れば、「ふつうの絵」の ように見えるかもしれません。しかし、18世紀の人たちにとっ ては、それまで見たこともない「視覚を再現してくれる絵」と して受けとめられたのです。この展覧会では、そんな応挙が 「革新者」から「巨匠」になっていくことを、重要な作品を提 示しながらみなさんに見ていただきたいと思います。
ーー山下裕二(本展監修者、明治学院大学教授)
【開催概要】
タイトル:円山応挙 ―革新者から巨匠へ
会期:2025年9月26日(金)~ 11月24日(月・振休) ※会期中展示替えを行います
会場:三井記念美術館(東京都中央区日本橋室町2-1-1三井本館7階)
時間:10:00〜 17:00(入館は16:30まで)
休館:10月27日(月)
入館料:1,800(1,600)円/大学・高校生1,300(1,200)円/中学生以下無料 ※ 70歳以上の方は1,500円(要証明)。 ※ 20名様以上の団体の方は( )内割引料金となります。 ※ リピーター割引:会期中一般券、学生券の半券のご提示で、2回目以降は( )内割引料金となります。 ※ 障害者手帳をご呈示いただいた方、およびその介護者1名は無料です(ミライロIDも可)。
問い合わせ:050–5541–8600(ハローダイヤル)
URL:https://www.mitsui-museum.jp
■トークイベント
「いまこそ応挙の真価を問う」
[出 演] 辻惟雄(美術史家、東京大学・多摩美術大学名誉教授) 山下裕二 (本展監修者、明治学院大学教授)
[日 時]2025年10月13日(月・祝) 14:00~ 15:30
[会 場]野村コンファレンスプラザ日本橋・5階大ホール (東京都中央区日本橋室町2-4-3 日本橋室町野村ビル [YUITO ] 5階)
[聴講料] 1,500円 ※事前申し込み要(申し込み後のキャンセルによる払い戻し不可)。なお、タイトル、出演者等変更になる場合 があります。申し込み方法など詳細については、ホームページをご覧ください。