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桜をモチーフに自然界の循環の物語を描く。高屋永遠展「雨粒は花となり宙に舞うまで」が3月13日より開催

2025.03.10

アーティスト、高屋永遠展「雨粒は花となり宙に舞うまで」が、2025年3月13日(木)よりLURF GALLERY(ルーフギャラリー)1Fにて開催する。

高屋永遠は、宇宙や自然のエネルギーを感覚し、それを身体を通して作品として表現することを探求している。

生の現象としての桜をモチーフに、雨粒が大地に染まり、桜の樹に吸い上げられて花となり、風に乗って宙に向かって、静かに大きく循環してゆく。その小さな一瞬に宿る物語を描いている。

また、本展に合わせて高屋永遠 × LURF GALLERYオリジナルグッズを会場およびウェブサイトにて販売する。

■ アーティストステートメント
雨粒は花となり、宙に舞うまで。
私にとっての創作は「描くこと」を超越し、この地球、さらには宇宙を生み出しているエネルギーを日々感覚し、自分の身体を通して作品として現前させる行為です。大いなるエネルギーの循環、私たちを取り巻く大いなる自然<ジネン>、それはただ美しいだけではなく、時に私たちの命をのみこんでしまうような壮大で壮絶な現象です。 昨年の個展「It calls: shades of innocence」は、そのダイナミズムを前に美しさを感じながらも、同時に畏怖の念を抱く体験を平面作品で構成された鑑賞空間として現前させた展示でした。 今年またこうして皆様とお会いできる機会をいただいて、私は昨年の展示をもう一つ別の視点から感じていただく展示をしたいと考えました。
存在の純粋性を伝えるために、私は毎日色を作っています。日が差し込むアトリエの中で、指の先に残った顔料の一粒がきらりと光るときがあります。その輝きに、思わず手を止め、じっとその光る一粒を眺めていると、極小の中にも、遥かなるものが宿っていることに気が付きます。その小さきものの物語はどのようなものか、それに思いを馳せていただく展示はどうだろうか、と。
この季節の展示で、私は生の現象として桜を描いています。その桜を極小の眼差しで眺めると、花びら一枚のなかに、生命が形作られていった物語を見出すことができます。空から降り注ぐ雨の一粒が、土に染み込み、桜の樹に吸い上げられ花となり、枝を揺らす風で樹を離れ、旅を始める。そしてそれはやがて宙(SORA)まで届き、再び大きなものへと還る、そんな小さきものを描こう。
ひとひらの花に世界が宿っているように、私たち人間のそれぞれに、世界が宿っている。
その不思議に思いを馳せていただけたら幸いです。
2025年3月展示に寄せて  高屋永遠

【プロフィール】

高屋 永遠 | Towa Takaya
現代美術家
1992年東京都生まれ。ロンドン大学ゴールドスミス校を卒業。流麗な線と神秘的な色彩が特徴的な絵画は、空間、時間、存在についての領域横断的な考察に基づき制作される。国内外の土地や植物、化粧原料などから自作した色材を用いて作品を制作する。繊細な色のスペクトラムの探求と豊かな階調が織りなす独自の奥行きは、鑑賞者を日常から切り離された精神の空間へと誘う。仮想現実上での描画システムの考案や異分野の技術とのコラボレーションを通した作品制作も精力的に行う。2022年より資生堂みらい研究グループとの化粧品原料を用いた共同研究を実施。

【開催概要】

タイトル:高屋永遠「雨粒は花となり宙に舞うまで」

会期:2025年3月13日(木)〜4月21日(月)

会場:LURF GALLERY  1F(東京都渋谷区猿楽町28-13 Roob1)

時間:11:00 〜 19:00

入場|無料