「B-OWND Gallery」が東京・八重洲に9月10日オープン。こけら落とし展は古賀崇洋「THE UNIT OF FORCE」
2026.09.07

アート・工芸作品のプラットフォーム「B-OWND(ビーオウンド)」が、東京駅前・八重洲一丁目の大規模複合施設「TOFROM YAESU(トフロム ヤエス)」1F路面に、新たなギャラリー「B-OWND Gallery」を2026年9月10日(木)にオープンする。
「B-OWND Gallery」は、作品販売を目的とした場だけではなく、作品を起点に人が集い、体験し、語り合うことでさまざまな要素が関係を結ぶ居場所を目指す。
ギャラリーの空間は丹青社デザインセンター プリンシパル クリエイティブディレクター 上垣内泰輔がデザイン。デザインのコンセプトは「無作為と本物性」。従来のギャラリーに多いホワイトキューブではなく、数寄屋大工の技術や、木骨・竹小舞など日本の木造建築の原初的要素を再現した設えを現代の都市建築の中に挿入する。
作家の創造性を過度に演出するのではなく、静かに受けとめる背景として機能しながら、素材、手仕事、光、余白によって、鑑賞者の感度を高める空間をつくる。また、B-OWNDの活動が国内外で提示してきた「NEO WABI-SABI」や「関係の論理」の思想をギャラリー体験全体に反映。日本固有の美意識や伝統を固定化された過去のものとして扱うのではなく、現代の都市生活、テクノロジー、食、茶、ポップカルチャーと交差させることで、今を生きる人々にひらかれた新しい文化体験へと更新する。
同ギャラリーのオープンを飾るこけら落とし展示となるのが、陶芸家・古賀崇洋の個展「THE UNIT OF FORCE」。新作の縁起物シリーズと酒器を含め、100点超が展示される。
文明の歴史とは、地球が数億年という膨大な時間をかけて生成・蓄積してきた鉱物やエネルギーを人類がテクノロジーによって抽出し、文明の「力」へと転換・相克してきた動態の軌跡と捉えられる。
古代オリエントの金属利用から、AIや半導体、宇宙開発が加速する現代に至るまで、最先端テクノロジーと世界情勢の根底を駆動しているのは、常に物理的な鉱物を巡る争奪にほかならない。
これまで古賀崇洋は、古代青銅器や武士の甲冑が放つ威圧感、あるいは招き猫など縁起物が宿す目に見えない力を捉え、その「力の最小単位」として独自の造形言語「スタッズ」を研ぎ澄ませてきた。
新作「FORCE series」で構成される本展において、古賀はこのスタッズを鉱物の結晶へと変容させる。
情報空間やデジタル技術が極限まで加速する現代において、古賀が突きつける華美で強烈な物質性は、「わびさび」に象徴される引き算の美学、そしてデジタル社会の非身体性に対する果敢なアンチテーゼである。
古代の祭祀から今の最先端資源争奪に至るまで、時代を超えた「力の変遷」を統合するこの試みは、物質から切り離されつつある現代社会において、「力の本質とは何か」を我々に問い直している。
【開催概要】
タイトル:陶芸家・古賀崇洋 個展「THE UNIT OF FORCE」
会期:2026年9月10日(木)~9月30日(水)
会場:B-OWND Gallery(東京都中央区八重洲1丁目6-1 TOFROM YAESU TOWER 1階)
営業時間:11:00~20:00
定休日:月曜日
■レセプション
9月10日(木)18:00~