美術家の清川あさみと彫刻家の名和晃平による初の二人展「Invisible Garden」が 9月16日より銀座にて開催
2026.09.14

Asami Kiyokawa | Kohei Nawa PixCell-Our New World (Detail) 2026 mixed media approx.1300×9000×85mm Photo by Nobutada OMOTE
美術家の清川あさみと彫刻家の名和晃平による二人展「Invisible Garden」が2026年9月16日(水)より銀座のポーラ ミュージアム アネックスにて開催される。
「Invisible Garden」は清川の著書『みえないにわ – Invisible Garden』の刊行をきっかけに構想された展覧会である。情報が絶えず流動し、現実と仮想、自然と人工の境界をもはや定義できない現代。本展は滴や胞子、微生物や動植物、人の記憶や時間、夢、想像力といった有形無形のさまざまなものたちが息づく風景としての「にわ」を描き出す。
清川と名和による初めての二人展となる今回、展示空間ではそれぞれの作品が個々の存在感を保ちつつ呼応することで、有機的な全体がかたちづくられる。清川の刺繍によって紡がれる物語や、名和のセルによって被覆・変換されたイメージ。白で統一された空間のなかでそれらの色彩と輪郭は静かに浮かび上がり、ゆるやかに結びつきながら、一つの「にわ」が姿をあらわす。
この中心をなすのが二人の共作となる全幅約9メートルの大型新作《PixCell-Our New World》である。風景写真や生成AI画像の断片を用いて清川が構成した画面(Our New World)を名和が透明のセルによって覆うことで、イメージは分割と統合を繰り返しながらおぼろげに揺らめく。それはまさしく、両者の表現が交差するなかで現れた新たな風景といえる。さらに会場では名和の代表作「PixCell」の近年の展開のひとつである「PixCell-Random」や清川の「Serendipity」など、新作も併せて展示する。
鑑賞者は空間を歩きながら、断片的なイメージを自身の記憶や感覚と重ね合わせ、そこに潜む生命の気配を拾い集めていく。「にわ」とは完成された風景ではなく、世界と人々が出会うなかで生起する感覚的な場である。「Invisible Garden」は作品と空間の共鳴を通じて鑑賞者一人ひとりの心にそれぞれ異なる「みえないにわ」をゆっくりと育む。
なお、会期中は3階ギャラリーに加え、1階店舗「POLA GINZA」でも作品を展示。植物や滴をモチーフとした作品たちによって構成されるインスタレーションが展開される。清川の書籍を起点に広がる世界が二つの空間をつなぎ、鑑賞者はその間を散策するようにして、一歩一歩、新たな発見や対話に巡り合うことだろう。

Asami Kiyokawa Kohei Nawa Metamorphosis Garden (full bloom) (Detail) 2021 mixed media Photo by Nobutada OMOTE
【プロフィール】
清川あさみ
現代美術家/アートディレクター
兵庫県淡路島生まれ。東京を拠点に活動。写真や雑誌、布、書物に 刺繍を施す独自の表現を出発点に、「見えないものを可視化すること」 をテーマに作品を制作。近年は、記憶・神話・自然・AI 時代の想像力を 主題に、平面作品、インスタレーション、公共アート、映像、出版など 領域を横断して活動している。 代表作に「Our New World」「Dream Time」「Serendipity」シリーズ。 虎ノ門ヒルズ駅の大型パブリックアート《Our New World (Toranomon)》を はじめ、国内外で多数の展覧会を開催。また教育活動にも力を注ぎ、大阪芸術大学で特別講義を行うほか、 子どもたちとの創作プロジェクトや地域文化事業にも取り組む。 宮沢賢治『銀河鉄道の夜』をはじめとした書籍の絵を手がけるほか、著書に『千年後の百人一首』など。2026 年、 新刊『みえないにわ – Invisible Garden』刊行予定。

名和晃平
彫刻家/Sandwich Inc.主宰/京都芸術大学教授
1975年生まれ。京都を拠点に活動。2003年京都市立芸術大学大学院美術 研究科博士課程彫刻専攻修了。2009年「Sandwich」を創設。感覚に接続す るインターフェイスとして彫刻の「表皮」に着目し、セル(細胞・粒)という概念を 機軸に創作を続ける。彫刻の定義を柔軟に解釈し、鑑賞者に素材の物性が ひらかれてくるような知覚体験を生み出してきた。 近年では、アートパビリオン《洸庭》など、建築のプロジェクトも手がける。2015年以降、ベルギーの振付家 ダミアン・ジ ャレとの協働によるパフォーマンス作品《VESSEL》《Mist》《Planet [wanderer]》《Mirage》を制作。2018年にフランス・ル ーヴル美術館 ピラミッド内にて彫刻作品《Throne》を特別展示。2023年、フランス・セーヌ川のセガン島に屋外彫刻作 品《Ether (Equality)》を恒久設置。 近年の個展として、「Sentient」(SCAI THE BATHHOUSE、東京、2025)、「Photon Camp」(Pace Gallery、ロサンゼル ス、2026)がある。

【開催概要】
タイトル:清川あさみ|名和晃平「Invisible Garden」
会期 : 2026年9月16日(水)〜 11月8日(日)
会場 : ポーラ ミュージアム アネックス (東京都中央区銀座 1-7-7 ポーラ銀座ビル3階)
時間:11:00 〜 19:00 (最終入場は18:30まで)※11月6日(金)~8日(日)のみ10:00開館
入場料:無料