1点の作品に刻まれた思考と軌跡。 7名の作家による展覧会『七癖 – NANAKUSE -』が7月26日より開催
2025.07.22

新橋~虎ノ門エリア、“新虎(しんとら)通り”沿いにあるアートギャラリー、新虎画廊のキュレーションによるグループ展『七癖 – NANAKUSE -』が、2025年7月26日(土)から10月15日(水)までDIESEL ART GALLERYにて開催する。
本展『七癖 – NANAKUSE -』では、これまでに新虎画廊で個展を開催した6名に、2025年に個展開催を予定している1名を迎え、画廊の歩みを辿りながらその現在地を示す構成となる。
「一点ギャラリー」とも呼ばれる新虎画廊は「作品一点で見せる」という明快なコンセプトのもと、数人のクリエイターによって自主的に運営されており、これまでに個展を開催した6名の作家はいずれも、その形式に向き合い、挑んできた。
本展では、作家それぞれが主題となる一点を軸に、そこに至る過程や思考の痕跡(制作ノート、ドローイング、関連作品など)を交えながら、作品が立ち上がる「前後」をたどる。
作家たちに共通しているのは、日本のサブカルチャー、グラフィティ、ヒップホップ、パンク、スケートボーディング、アニメ、ゲームなどが広がりを見せた1990年代からゼロ年代にかけて、その現場に身を置き、その空気を吸収しながら表現を育んできたことだ。
世界的な影響力を持つに至った日本のサブカルチャーのなかで、彼らはその潮流に流されることなく個性を磨き、表現の拡張を試みてきた。
「個性」と呼ぶには前向きすぎる、良くも悪くも矛盾を孕んだその「癖」は、それぞれの作品と立ち位置に自然と滲み出ている。
さまざまな分野が過渡期にあると言われる現在、多くが似通った方向へと収束していくなかで、こうした「癖」こそが、より美しく、より強く、際立っていくのではないだろうか。
【プロフィール】
USUGROW
http://usugrow.com https://www.instagram.com/usugrow
1990年初頭、音楽シーンのフライヤー製作からアーティスト活動を始める。イラストレー ション、カリグラフィ、ペインティング、ミューラル等、手法、媒体を超え制作活動を展開。身辺 の事象を線と点を用いて視覚に翻訳する。
IMAONE
http://imaone.com
https://www.instagram.com/imaone
1980年東京生まれ。壁画を軸に活動するアーティスト。絵画やデザイン、ディレクションまで 領域を横断している。オリジナルキャラクターや独特の世界観、繊細な描写を特徴とするスタ イルは、国内外で支持を集めている。デザインの現場で培ったスキルをもとに、媒体やジャン ルにとらわれない柔軟な表現を展開。アーティスト・コレクティブ「THA」の代表として、日本 橋のスタジオを拠点に、大型ミューラルの制作から企画立案・実行までを手がける。また、作 品一点を見せることにフォーカスしたコンセプト・ギャラリー「新虎画廊」の運営にも携わり、 作品と場の両面からアプローチしている。
SHOHEI OTOMO
https://shoheiotomo.store
https://www.instagram.com/shohei_otomo
1980年東京生まれ。イラストレーター。主にボールペンを使って絵を描いてます。画面構成、 インパクト、大衆文化、サブカルチャー、言葉、人間、アジア、時代、反抗、マスターピース。そん なことを考えながら描いてます。趣味はゲーム、旅行、思考。
NISHI
https://nishi89.jp
https://www.instagram.com/nishi_8nine
1996年、グラフィティに衝撃を受けて渡米。帰国後、六本木や都内周辺のクラブを中心に壁 画制作を開始するとともに、イラストレーターとしてヒップホップ系アパレルブランドや音楽 レーベル等のアートワークを担当。2008年から作品の発表を本格化。主に海外での個展や グループ展に参加するほか、国内外のアーティストとのコラボレーション等、精力的に活動し ている。
FATE
https://fate.scacrew.org
https://www.instagram.com/fate_sca
1994年にストリートアートに触発されグラフィティを描き始め、東京・神奈川を中心に活動。 繊細かつ高度なスキルで描かれたレタリングが評価され、国内外のART EXHIBITIONに多 数招聘される。大手外資系車メーカーやワールドワイドのスポーツブランドなど、様々な有名 企業とのコラボレーションを始め、地方自治体などの公共施設、数多くの商業施設の外装・内 装のミューラルを手掛ける。また、各種グラフィックデザインやCDジャケットデザイン、アパレ ルへのデザイン提供など、デザイナーとしての活動も多岐にわたる。長年のストリートで培っ たグラフィティのスタイルと、豊富な経験から生み出されるデザインを掛け合わせ「文字・物・ 事」を独自の解釈で幾何学的かつ多角的に表現。そして、これまで二次元で描いてきた作品 は、近年では三次元へと展開し、木工を用いた立体作品として具現化。カテゴリにとらわれな い多様な表現を生み出している。
SNIPE1
https://www.instagram.com/fukitalltokyo
日本のストリート界を牽引するパイオニア。10代で単身渡米し、ニューヨークのグラフィティ シーンに身を投じた後、トラベラーとして世界を横断、DJとしての顔も持ちながら世界中の アーティストと交流を重ねた後に帰国。2017年、村上隆率いるKaikai Kiki Galleryの制作 に参加し、その表現力が国内外で高く評価される。以降、MADSAKIや村上隆との共同制作、 世界中の現代美術館での大型展示を通して現代アート界へも進出。2018年には村上隆氏 からのオファーにより満を持して初のソロエキシビション”METAVIRUS’~don’t say it,spray it” をKaikai Kiki Galleryにて開催、展示作品は完売する。以後「META」シリーズ として各国で個展を展開。2025年、ジャンルも形式も越境した“ポールシフト後”の新作群を 提示し、さらなるフェーズへ突入。「META」シリーズ同様、アートの中に現代を生きるための コードを書き込み、観るものの固定観念をクラックし続けている。
TENGAONE
https://www.instagram.com/tengaone
東京を拠点に活動するストリート・アーティスト。米軍基地の近辺で、タギングやスローアップ 等アメリカンスタイルのグラフィティ・カルチャーに触れた経験から、14歳でスプレーペイン トを使ったグラフィティを制作しはじめる。また商業施設・公共施設へのミューラル、スカルプ チャー、グラフィックデザインなど、ジャンルは多岐に渡る。2018年には、ストリート・アート の一大展覧会である “Beyond The Streets” (Los Angels)に、村上隆、MADSAKI、 Snipe1、ONEZKERとの共作が出展された。
【開催概要】
タイトル:七癖 – NANAKUSE –
会期:2025年7月26日(土)~ 10月15日(水)
会場:DIESEL ART GALLERY
アーティスト:
USUGROW https://www.instagram.com/usugrow/
IMAONE https://www.instagram.com/imaone/
SHOHEI OTOMO https://www.instagram.com/shohei_otomo/
NISHI https://www.instagram.com/nishi_8nine/
FATE https://www.instagram.com/fate_sca/
SNIPE1 https://www.instagram.com/fukitalltokyo/
TENGAONE https://www.instagram.com/tengaone/
展覧会Webサイト: https://www.diesel.co.jp/ja/art-gallery/shintoragaro/
オフィシャルInstagram:@dieselartgallery
キュレーション: 新虎画廊