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傷つきながらも輝く少女たちの令和ロマンを描く ─ 朝際イコ × 好都の二人展「adolescence」が原宿にて開催

2025.08.05

tHE GALLERY HARAJUKUにて、朝際イコ・好都による二人展「adolescence」が8月8日より開催。
アドゥレセンス──戦う少女たちの、可憐にして強靭な魂のキラメキ。
魔法少女や戦士として立ち向かう彼女たちの、一瞬のキラメキと、その内側に秘められた儚さ、脆さを、本展示のイラストレーションを通して描き出す。
傷つきながらも前を向く、思春期(アドゥレセンス)の繊細な美しさに触れていただきたい。

■キュレーターコメント
“令和ロマン─ ふたりの幻想主義者”
朝際イコと好都、ふたりのアーティストが描くのは、
現実の上に重ねられた、やわらかく揺れ動くもうひとつの世界だ。
好都の作品には、どこか“記号としての愛”を抱えたキャラクターたちが登場する。
ポップで愛らしい外見の奥に、触れると少しだけ痛むような感情が流れている。
その感覚は、80年代の女性漫画家たち、社会の中で「個人としての少女」を描き出そうとした作家たちが持っていた、切なさと憧れが背中合わせになったまなざしにも通じている。
それは作品のタッチにも現れる。
2次元の愛は現実よりも甘く、デジタルの青空は本物の空よりも自然に感じられる。
その逆転が生むノスタルジーこそが、彼女の“幻想”の強さなのだ。
一方で朝際イコは、自身の佇まいや作品世界そのものに、「時代」をまとう。
日本文化と西洋文化が混ざりあった大正時代の空気
甘美で、抒情的で、自由な感性に包まれたあの頃。
もし現代に自分の居場所がなければ、
自分にとって生きやすい価値観のある時代を選び取って生きればいい。
そんな意志と静かな美意識が、彼女の表現には込められている。
ふたりはそれぞれに、現実を否定するのではなく、
その上に、やわらかく私的で繊細な幻想を重ねていく。
過剰な現実と、最適化された世界に囲まれた令和という時代において、
感情がちゃんと「息をしていられる場所」を、自らの手で描いている。
それは、懐かしさと予感が重なる、やさしい夢のような風景。
令和ロマンとは、現実に滲み出す、ふたりの幻想主義そのものである。
米原康正


【プロフィール】

朝際イコ/ Ico Asagiwa
2021年より本格的にイラストレーターとして活動を開始
2024年イーストプレスより「カフヱーピウパリア」で漫画家デビュー
「大正80年生まれ」の「ネオ大正浪漫」を自称
女給、メイド、日本刀、伝統玩具など戦前戦後問わず日本的なモチーフをビビッドな色合いで表現する
表現はイラストに限らず音楽、アニメ、漫画、着物を中心としたファッションなど多岐に渡る
自身の描く世界を現実世界に再現する活動もしている
Instagram:@icoasagiwa
X:@IcoAsagiwa

好都/ Yoshito 
京都府出身、東京都在住
筑波大学大学院在学中にイラストレーターとして活動を開始
「夢みたいなきらめき.」をテーマに、ダウナーな表情の少女とパステルカラーの色調で、儚くも鮮烈な輝きを表現
MV、アニメーション、CDジャケット、ゲームのカバーアートワーク、アパレルブランドとのコラボレーションなど、多岐にわたる分野でその世界観を展開している
Instagram:@___yosh1to
X:@yosh1to_

 

【開催概要】

タイトル:朝際イコ・好都 二人展 “adolescence”

会期:2025年8月8日(金)〜 8月17日(日)

会場:tHE GALLERY HARAJUKU(東京都渋谷区神宮前3-20-21 ベルウッド原宿1F-C)

展覧会URL:https://thegallery-harajuku.com/news/1165/